退職理由を伝える際、「本音やネガティブな理由は避ける」という意見や「退職時には本音を言う」意見があります。
退職理由は本音を言わない…
— しんぱぱ✨ (@shinpapa8888) May 6, 2024
これ、めちゃくちゃ大事そうです😌
退職理由で本音言う必要ないとか色々書いてあって俺は普通に本音で言うっていうかそもそもそれしか考えてなかったからなんかすげえいい環境で仕事してたんだなって感じました。
— 女はケツが7割 (@aisu025) June 9, 2024
実際は、どちらが正解なのでしょうか?この記事では、退職時に伝える理由でネガティブな本音を言うべきかどうか、また引き止められずスムーズに退職理由を伝える方法を解説します。
退職の理由って、本音であるほど伝えにくいですよね。
伝える時のコツも3つご紹介しているので、参考にしてみてください。
退職理由で多いのは?
以下、厚生労働省の令和4年雇用動向調査結果です。退職理由で一番多かったのは男女ともに「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」という理由でした(定年・契約期間の満了やその他個人的理由を除く)。
以下、厚生労働省のデータを表にまとめています。
退職理由 | 男性(%) | 女性(%) |
労働時間、休日等の労働条件が悪かった | 9.1 | 10.8 |
職場の人間関係が好ましくなかった | 8.3 | 10.4 |
給料等収入が少なかった | 7.6 | 6.8 |
会社の将来が不安だった | 7.1 | 4.4 |
仕事の内容に興味を持てなかった | 4.5 | 5.9 |
能力・個性・資格を生かせなかった | 4.0 | 4.3 |
出産・育児 | 0.3 | 1.7 |
結婚 | 0.3 | 1.3 |
介護・看護 | 0.4 | 0.9 |
厚生労働省のデータを元に「~19歳から39歳までの令和4年の1年間に転職した人の前職の退職理由」を、年齢と男女別に棒グラフにまとめました。
個人的な理由のうち、男性の若年層は「労働時間や休日などの労働条件が悪かった」と答える人が多い傾向があります。女性は19歳以下の退職理由が「仕事内容に興味を持てなかった」と答える人が20%を超えていることが分かりました。
年代によってバラつきがありますが、労働環境や人間関係に悩んだ末に退職に至った人が多いことが読み取れます。
一方で、「気持ちは固まっているけど、退職理由がうまくまとめられない」「誰かのサポートがあれば心強いな…」とお困りの方もいると思います。その場合は、セルフ退職ムリサポ!というサービスがあります。
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~お世話になった会社、だから退職理由も本音できちんと伝えたい~
『上司に納得してもらえる退職理由』自分ではうまく考えられそうにない…。セルフ退職ムリサポ!では、あなたが退職したい理由を一緒に深堀りして考えます。円満退職のための伝え方もレクチャーします。
「退職理由でネガティブなものを避けろ」はウソ?理由と対応策
退職理由を伝える時に、ネガティブな理由は伝えない方がいいという意見もあります。
昨日はナースセンターに相談。まだ退職が決まっていないけど、30分間とても親身に話を聞いてくれた。狭い地域、円満退職希望、やっぱり本音は言わない方がいい。退職理由は①家族会議の結果の介護(というより世話なのだが)②常勤勤務、今後やりたい分野は在宅(長く働けそう、ケアマネ所持)
— まゆ思 (@Kx7Yq8NBOP3K1BU) January 12, 2022
セミナーで出た質問。退職理由がメンタルであることを、正直に言っても良いかどうか。
— 鈴木美加子🌏外資転職カウンセラー (@Mikako_Suzuki) July 23, 2022
うーん、言わない方がいいですね。会社は理解はしますが、再発して再び休職にならないか、気になるのが本音。伝えても自分の利にならないです。
しかし、ネガティブな理由であったとしても、本音を伝える方が良いです。理由は、退職の意思をはっきり伝えることができ、スムーズに退職しやすくなるからです。
ネガティブな理由や本心を避けて話した場合、以下の懸念点があります。
- 言いくるめられて退職がスムーズにできない恐れがある
- 円満退職が失敗する恐れがある
本心を隠して無難な退職理由を話した場合、退職の話がスムーズに進まなくなることがあります。以下、無難な理由を伝えて引き止められてしまった事例を挙げます。
(前略)私は某大手会社に務めているのですが、先日上司に「他の分野の仕事をしたいから会社を辞めたいと伝えました」(本音は言い方は悪いが会社に嫌気がさしている) 円満退職 したいための発言だったのですが、上司に「その分野の仕事だったら社内異動すればある」と言われました。 (中略) 正直私は出来るだけ早く会社自体を辞めたいのですが、…(中略)何と言えばいいのか分かりません。(後略)
引用:Yahoo!知恵袋
本心ではない理由を伝えてしまうと、多くの場合、上司からその不満を解消するための代替案を持ちかけられます。そして、その代替案を持ちかけられた場合、嘘をついているので反論できず、言い淀(よど)んでしまうでしょう。
結果、はっきりと自分の意志を表明できず、言いくるめられてしまい、しぶしぶ仕事を続けることになってしまいます。
また「親が倒れて実家に帰らないといけなくなった」などの現実に起きていないことを理由とした場合、嘘がバレて信頼を失う恐れもあります。嘘をついて辞めようとしたことがバレると、円満退社もできなくなります。
以下は、ネガティブな理由や本心を伝えたことで、スムーズに退職できた事例です。
上司に辞めたい理由聞かれて聞こえがいいソレっぽいこと適当に言ったら「上は辞めて欲しくないからそんなんじゃ辞めさせてもらえないぞ」と嘘が速攻でバレたので今日軽く本音ゲロったらすんなり事が運んだ
— オムライス (@omuraisu036) May 3, 2019
退職金はちょっと惜しいけどその前に死に急ぐ行動に出ちゃうと思うから頑張って本音伝えた
本心から出たネガティブな理由であれば、嘘をついていた時よりもはっきり「嫌だ」という意思表示ができるはずです。「もうここでは働けない」という強い意志を表現することで、上司もこれ以上説得しても無駄だと諦めてくれるでしょう。
勤めている会社としても、今後のことを考えると、正直な理由を言ってもらった方がありがたいと感じるはずです。
退職理由を伝える際に大切なポイントと注意点
以下、退職理由を伝える際に大切なポイント3つと注意点2つをそれぞれ解説します。
退職理由を伝える際に大切なポイント3つ
- 客観的な事実を伝える
- 話したいことを事前にまとめておく
- 早めに伝える
客観的な事実を伝える
退職理由を伝える際、「自分がどう感じたか」「どう思っているか」に焦点を当てて話してしまいがちです。ですが、状況を広い視野で見て、客観的な事実を伝えることで上司に納得してもらいやすくなります。
セルフ退職ムリサポ!では曖昧だった退職理由を深堀りして、具体的な理由を挙げて伝えるようサポートしてくれます。実際に、セルフ退職ムリサポ!のサービスを受けた方々は、全員が円満退職を成功させています。
自分の感情ばかりが先走って話しをすると、話が脱線する原因にもなります。あくまで、客観的な事実をベースに退職理由を伝えましょう。
話したいことを事前にまとめておく
退職理由で伝えたいことを事前に紙などに書いてまとめておくことも大切です。事前に話すことをまとめておくことで、以下のメリットがあります。
- 話に一貫性がもてる
- 自信を持って話ができる
- 代替案や改善案を持ちかけられても動じず、スムーズに話が進む
退職したいと思った経緯をたどることで、話の流れがイメージでき、退職理由を一貫して伝えることができます。また、話の道筋が明確になるため、自信を持って話すことができます。
堂々と話すことができれば、例え上司から不満な点に対する代替案や改善案を持ちかけられたとしても、動じずに気持ちを伝えられます。
退職したいという気持ちが固まっていると上司に理解してもらえたら、ずるずると説得されることなくスムーズに退職の話を進めることができます。
また、希望の退職日や、引継ぎの段取りについても事前に決めておくのもおすすめです。具体的な日程も提示することで、退職の話をより現実的に聞いてもらいやすくなるでしょう。
早めに伝える
退職の意思は、気持ちが固まったらなるべく早めに伝える方が良いです。就業規則に記載がある場合は、退職の何か月前までに伝えるようにと記載されているか確認しておきましょう。
早めに伝えることで、会社側としては人員不足を補うための調整や、業務の引継ぎの時間を充分に確保できます。そのため、早めに退職の意思を伝えれば「辞めた後の会社のことを考えてくれている」と認識され、円満退職に繋がりやすくなります。
退職の意思を早めに伝えて退職が確定した場合、1点注意すべきことがあります。それは、同僚や取引先へ勝手に伝えないようにすることです。
上司との話の中で退職が確定した後、自分の判断で自身の退職を関係者へ勝手に話すのはマナー違反です。必ず、退職を認めた上司の指示を仰いでから周りに話しましょう。
退職理由を伝える際の注意点2つ
- 相談ベースで話さない
- 愚痴にならないようにする
相談ベースで話さない
退職の意思が既に固まっている場合、上司に「相談があります」など声をかけて相談ベースで退職の話をするのはやめましょう。
退職するというのを言い出しづらく、つい「相談」という言葉を使ってしまったり、歯切れの悪い話し方をしてしまうこともあるでしょう。
ですが、相談をしているという空気にしてしまうと、「説得すれば退職せずに留まってくれるかもしれない」と上司に期待を持たせてしまいます。
まだ退職するかを悩んでいる、という段階であれば相談をするのは構いません。ですが、すでに気持ちは決まっている場合は、自分にとっても上司にとっても「時間を無駄にする話し合い」になってしまいます。
いつかははっきりと退職の意思を伝えなければなりません。気持ちが固まっているのであれば、お互いのためにも自分の意志を明確に伝えることが大切です。
\円満退職のコツについては、以下の記事を参考にしてみてください/
愚痴にならないようにする
退職の理由を伝える際、愚痴ばかりを並べることのないようにしましょう。不満な気持ちを抱えていたというのは事実かもしれません。
職場環境の改善を求めるなら不満を伝える意義はありますが、退職の意思を伝える場面では愚痴や不満を言っても意味がありません。
退職の理由を伝えるときは、あくまで客観的な事実を伝えるようにします。例えば「○○さんが嫌いだから一緒に働きたくない」ではなく「○○さんに挨拶をしても返事がなく、業務上のやり取りで支障をきたしていた。」などに言い換えます。
まとめ
厚生労働省の令和4年のデータから、労働環境や人間関係に悩んで退職する人が多いことが読み取れました。一方で、このようなネガティブな退職理由を言うのは良くないという意見もあります。
ですが、ネガティブな理由であっても本心を話した方が良いです。理由は、退職の意思をはっきり伝えることで、言いくるめられずにスムーズに退職できるからです。
退職理由を伝える際のポイントと注意点は以下のとおりです。
『ポイント3つ』
- 客観的な事実を伝える
- 話したいことを事前にまとめておく
- 早めに伝える
『注意点2つ』
- 相談ベースで話さない
- 愚痴にならないようにする
「退職の意思を伝えるための場だったのに、ただの相談や愚痴を伝える場になってしまった…」ということがないようにしたいものです。事前に上記5つのポイント・注意点を押さえて、退職の意思を上手く伝えられるようにしましょう。
上司の方に面と向かって、ネガティブな退職理由を伝えるのって難しいですよね。不安がある方は、セルフ退職ムリサポ!などのサービスを上手に使いながら、円満退職を目指してみてくださいね。