これから引越しをするけど、郵送物が前の住所に送られてしまうのは困る…どうすれば?
引っ越しは大きなイベントの一つです。
転居に伴ってやることが多いなかで、うっかり忘れがちなのが「転居届」の提出です。
引越しの際はドタバタしていて、じっくり調べている時間がない!という方も多いのではないのでしょうか。
今回は引越しの際に役立つ【転居届】について、目的と申請方法を解説していきます。
転居届とは?
転居届とは、引っ越しの際に届出が必要になる書類のことです。
転居届には提出先によって2種類のパターンがあります。
- お住いの市区町村の役所などへ提出する場合
- 郵便局へ提出する場合
①は、住民票の住所変更のために提出が必要になります。
②は、郵便局の転居・転送サービスのために提出が必要になります。
一言で「転居届」と言っても2種類あり、それぞれ提出先によって目的が異なるんですね!
転居届の2種類の内容についてそれぞれ詳しく見ていきます。
①お住いの市区町村の役所などへ提出する場合
お住いの市区町村の役所などへ提出する転居届は、住民票の住所変更に必要な手続きとなります。目的や方法などを解説していきます。
住所変更の際に提出する転居届の用紙例(港区の場合)
「東京都港区ホームページ/引越しに関する手続き」より引用
住民票の住所変更とは?
住民票の住所変更は転居の際に、必ず行う必要のある手続きです。
新住所でも行政サービスを受けられるようにするため、引っ越しから14日以内の提出が義務づけられています。
転居届は同じ市区町村内で引っ越しをする際に、管轄の役所へ提出する必要があります。
転出届、転入届との違い
「転出届」と「転入届」は引っ越し先住所が旧住所と異なる市区町村へ移った場合に提出が必要になります。
引っ越し先住所が旧住所と同じ市区町村であれば、提出するのは「転居届」のみになりますので、引っ越しの際はお間違いないようにご確認ください。
例:世田谷区→世田谷区内で引っ越す場合、世田谷区役所へ「転居届」を提出する
世田谷区→大田区に引っ越す場合、世田谷区役所へ「転出届」、大田区へ「転入届」を提出する
手続き方法
住民票の住所変更の際には、引っ越し先住所の管轄の役所(市町村役場)に転居届を記入して提出する必要があります。
転居届の用紙は役所の窓口からもらうこともできますが、お住いの自治体のホームページからでも自分で印刷ができます。
引っ越しの際はまず、引っ越し先住所の自治体のホームページを調べてみてください。
手続きにあたって必要なもの
住民票の住所変更に必要なものは、転居届以外にもあります。
- 本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
- 印鑑(自治体によって不要な場合もあるが、持参した方が安心)
また、そのほかにも該当する方のみ、国民健康保険証、高齢者医療受給者証、乳幼児医療証などの持参が必要になります。
代理人が手続きを行う場合
代理人が手続きを行う場合、転居届のほかに下記の書類が必要になります。
- 委任状
- 代理人の本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
- 代理人の印鑑
委任状は提出の際に役所の窓口からもらうこともできますが、自治体のホームページから自分でダウンロードすることもできます。自分で用意する場合は余裕をもって、各市区町村のホームページからご確認ください。
②郵便局へ提出する場合
郵便局へ提出する転居届は、郵便局の転居・転送サービスのために提出が必要な手続きとなります。
転居届用紙について、詳細はこちらから「転居届の書き方について – 日本郵便」
転居・転送サービスとは?
転居・転送サービスとは、引っ越しの際に旧住所あてに届く郵送物を転居先の新住所へ無料で転送してもらえる日本郵便のサービスです。
このサービスには郵送物の転送だけでなく、旧住所から新住所への転居を郵便局へ通知するという意味もあります。
手続き方法
転居・転送サービスの手続き方法は3つあります。
- 郵便局の窓口へ転居届を直接提出する
- 転居届を郵送で提出する
- インターネットから転居届を提出する
以下で一つずつ、手続き方法の流れを説明します。
①転居届を郵便局の窓口から直接提出する方法
直接提出する場合、お近くの郵便局窓口へ行って、転居届を受け取ります。
必要事項をその場で記入し、そのまま窓口へ本人確認書類とともに提出します。
こちらで手続きは完了となります。
転居届の提出の際には本人確認書類もあわせて提出が必要になります。(写しでも可)
必ず持参して郵便局へ手続きに向かいましょう。
②転居届を郵送で提出する方法
郵便局の窓口で、転居届と専用封筒を受けとる。
転居届には必要事項を記入し、本人確認書類の写しとともに専用封筒に同封する。
こちらの封筒をそのままポストへ投函すれば、手続きは完了となります。
専用封筒は転居届の用紙に付属されています。詳細は日本郵便の公式HPからご参照下さい。
郵送完了後、登録完了まで3~7営業日かかりますので、余裕をもってご利用ください。
③転居届をインターネットから提出する方法
日本郵便には「e転居」というインターネット上での転居届受付サービスがあります。
ネット上で必要事項を記入すれば、そのまま手続きは完了となります。
24時間スマホからでもご利用できますので、お急ぎの場合は下記からお申し込みください。
転居・転送サービスの注意事項
転居届を役所へ提出しただけで郵便局への転居・転送サービスの提出を忘れていると、郵便物がすべて旧住所へ届いてしまいます。トラブルになる前に早めの行動を行いましょう!
- 転居届を提出後、サービス登録までには3~7営業日かかる。引っ越し前に余裕をもって申請が必要
- 転居・転送サービスの有効期間は届出日(提出した日)から1年間。延長を希望する場合は再提出が必要
- 差出人が「転送不要」と記載した郵送物は転送されない(※国や自治体からの郵送物は転送不要の場合が多いため注意)
- 郵便局以外(ヤマト宅急便・佐川急便)から届く郵送物は転送されないため注意
余裕をもって早めの行動を!
まとめ
転居届には、住民票の住所変更に使う場合と、郵便局の転居・転送サービスを利用する場合と2種類の用途があります。
住所変更の際に提出する転居届は、引っ越し前に手続きを行うことができませんので、同じ市区町村へ引っ越される方は引っ越しから14日以内に必ず提出しましょう。
また、転居・転送サービスに関しては義務ではありませんが、登録しておくと非常に便利なサービスです。
住所変更とは異なり、旧住所とは違う市区町村に引っ越す場合でももちろん利用可能です。
個人情報が記載された重要な郵便物が第三者に渡ってしまった…!なんてことが起こらないように、引っ越しの前に申請しておきましょう。
手続き方法は難しくありませんが、いずれも書類の用意や記入、登録完了には時間がかかる可能性があります。
引っ越しの際はお早めに、転居届を提出するようにしましょう!