会社を退職する時に社宅ついて心配になりますよね。この記事では「退職後でも住み続けられるのか?」「退去のタイミング」「退去時の注意点」などもご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
退職後でも住み続けられるの?
退職後にさまざまな事情で社宅から引越したくない、住み続けたいと思う方もいるようです。
退職しても社宅にそのまま住めるでしょうか? 現在、会社の借り上げ社宅に住んでいます。社宅といっても、自分のために特別にマンションの1室を借りたもので、自分以外の社員が住むことはありません。(以下略)
引用元:Yahoo!知恵袋
結論からいうと、退職後も社宅に住み続けられるケースはほとんどありません。社宅は会社の福利厚生として貸し出されており、退職すると社員としての権利を失うためです。
ネット上では退職後も社宅に住めるという情報も見られますが、基本的には退職後は社宅を退去しなければなりません。どうしても社宅に住み続けたい場合は、会社の総務部などに問い合わせて相談してみましょう。
社宅退去のタイミング
退去日は退職日と同日であることが多いです。社宅は、会社の福利厚生の一環です。そのため、基本的には退去日を会社から指定されます。多くの場合、退去日は退職日と同日に指定されます。
有給休暇日が残っている場合でも、数日で退去日を指定される場合もあります。
社宅に住んでいる方は、計画性を持って退職の手続きをしておく必要がありますね。
退去時の注意点
社宅を退去する際、押さえておきたい注意点が3つあります。以下、解説します。
原状回復の対応
社宅の退去時に最もトラブルが起きやすいのが原状回復についてです。原状回復とは、賃貸物件の賃貸借契約が終了して借主が退去する際に、借りた部屋を入居時の状態に戻して貸主に返す義務のことです。
国土交通省は原状回復について以下のように定義しています。
賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること
引用元:国土交通省
原状回復に関するトラブルの回避のため、退去前は清掃後に部屋の各場所で写真を撮っておくのがおすすめです。
一番は、社宅に入居した日に写真を撮っておくのが理想です。今後、また社宅に入居することがあれば、家具の搬入前に写真を撮っておきます。
傷などがある場合は、撮った写真と共になるべく早く申告しておきましょう。後からトラブルになる可能性を低くすることができますよ。
退去費用の負担
社宅は、退去時に退去費用がかかることがあります。退去費用とは、ハウスクリーニング代などでかかる費用のことです。
社宅の種類によっては、社宅に住んでいた人が払う場合と会社が払う場合があります。社宅の種類は主に「社有社宅」と「借り上げ社宅」の2種類に分けられます。
社有社宅の場合は、会社が賃貸人となり社員が賃借人となります。会社によっては、退去時に費用を徴収する場合もあります。しかし、賃借人と賃貸人で負担する原状回復費用は異なるため、会社の規定を確認しましょう。
借り上げ社宅の場合は、退去費用を会社と社員のどちらが負担するかについて、法律上では定められていません。福利厚生の一環として社宅を貸し出している場合は、会社が負担する場合が多いです。
ペットによる傷など、会社側に原因のない修復費は住んでいる社員が負担する場合があります。
退職代行を使う場合
社宅に住んでいて退職代行を使って仕事を辞める場合は、以下の順で手続きするとスムーズです。
上記の手順で行うことで、会社の人と顔を合わせることなく社宅から退去できます。
「せっかく退職代行を使ったのに、社宅の退去に関して職場の人と顔をわせないといけなくなった…」とならないよう、対応する順番には注意しましょう。
社宅を退去する際のチェックリスト
次に、社宅を退去する際のチェックリストを紹介します。見落としがないか心配な方は、参考にしてみてください。
- 会社に社宅の退去通知をする
- 管理会社と立ち会い日を決める
- 荷物の運び出しと掃除
- 引越し先の確保
- 引越し業者の手配
- 転出届と転入届を役所に提出する
- 郵便局に転送届を提出する
- 電気・ガス・水道・ネット環境の解約
- 火災保険の解約
- 各種サービスの住所変更
- 退去立ち会いと鍵の受け渡し
- 敷金の精算
転出届・転入届・転送届については、以下の記事で詳しくご紹介しているので参考にしてみてください。
社宅からスムーズに退去するための【3つ】のポイント
会社の社宅規定を確認する
社宅から退去する場合は会社の社宅規定を確認しましょう。社宅規定とは会社が社宅を管理するためのルールです。賃料や使用、管理に関する情報などが記載されています。
入居時だけでなく、退去もスムーズに行うため必ず確認しましょう。会社によって内容が異なるため、不明な点がある場合は会社に問い合わせましょう。
引っ越し先の物件を決めておく
引越し先の物件を決めておくこともポイントです。退去しても引越し先がなければ済む場所に困ってしまいますので、物件は早めに決めておくと安心です。退去の約2ヶ月前、遅くても1ヶ月前から探し始めるといいでしょう。
引っ越しの時期としておすすめなのは6〜8月です。この時期は、不動産屋の繁忙期が過ぎた時期なので希望に合った物件が見つかりやすくなります。
反対に、1〜3月は条件に合う物件が見つかりにくい時期と言われています。新年度前で、不動産屋の繁忙期であるためです。
引っ越し業者の手配をしておく
引越し業者を利用する方は退去日の1ヶ月前までに予約しておくと安心です。2、3ヶ月前から受付可能な業者が多いので繁忙期の3、4月に引越しされる方は早めに予約しておきましょう。
おすすめの引っ越し業者については『単身者におすすめの引っ越し業者は?おすすめ業者5選を比較&解説!』で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
引っ越し業者は数多くありますが、中でも評判が高い引っ越し業者にサカイ引越センターがあります。昭和46年創業で実績が豊富かつ信頼も厚く、おすすめの引っ越し業者です。
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ライフラインの手配をしておく
引越し先ですぐに生活が始められるようにライフラインの手配もしておくと安心です。電気と水道は立ち会いが不要ですが、ガスは開栓の立ち会いが必要です。事前に連絡して、日程調整をしておきましょう。
また、引っ越しのタイミングでガスや電気会社を乗り換えるなどの見直しをすることで、生活費を節約できる場合があります。
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引っ越し先によっては、ガスや電力会社を自分で選べない場合もあります。既に引っ越し先が決まっている場合は、大家さんや管理会社に確認しておくと良いでしょう。
まとめ
退職する場合、退職後も社宅に住み続けられるケースはほぼありません。社宅は、その会社の福利厚生の一環であり、退職した場合はその恩恵を受ける資格がなくなるためです。
社宅に住んでいて退職代行を使って退職する場合は、以下の手順で進めるとスムーズに退去できます。
- 社宅から退去する
- 退職代行サービスを通して、会社に退職の意を伝える
また、社宅の退去日は退職日と同日であることが多いです。社宅を退去する際は必ず社宅規定を確認し、不明点があれば事前に会社へ問い合わせましょう。
退去の際は原状回復がトラブルになりやすいため、清掃後に写真を撮っておくのがおすすめです。理想としては、入居時の荷物を搬入する前に写真を撮っておくことが望ましいです。
退去する前には引越し先の物件やライフラインの手配を忘れずに行いましょう。退去だけでなく、入居もスムーズにできます。
社宅暮らしで退職をする場合、事前の準備が大切です。新生活を気持ちよくスタートさせるためにも、この記事を参考にしっかりと計画を立てて行動してみてくださいね。